イスタンブールでの思い出②
日常の中で見つけたぬくもり イスタンブールでの暮らしは、特別なことがなくても、毎日が少しずつ色づいていました。朝、アザーンの声で目が覚めると、窓の外にはすでにパン屋さんの煙がゆらゆらと上がっている。近所の人が「ギュナイド […]
日常の中で見つけたぬくもり イスタンブールでの暮らしは、特別なことがなくても、毎日が少しずつ色づいていました。朝、アザーンの声で目が覚めると、窓の外にはすでにパン屋さんの煙がゆらゆらと上がっている。近所の人が「ギュナイド […]
色と音にあふれた街 シベリアでの12年間を終えたあと、私はトルコのイスタンブールにやって来ました。最初は、ここにそんなに長く滞在することになるとは思ってもいませんでした。けれど気づけば、同じように12年という月日が流れて
厳しさの中で学んだこと シベリアでの生活が本格的に始まると、寒さや不便さの厳しさを身をもって感じるようになりました。冬になると、外の世界はまるで凍りついた静寂に包まれ、歩くたびに雪がきしむ音が響きます。マイナス40度の寒
最初の冬と出会い 2000年の3月、私はシベリアのウラン・ウデという町にやって来ました。バイカル湖の東側にあるブリヤート共和国の首都で、広い空と澄んだ空気がとても印象的でした。 ロシア語はまったく話せず、聞き取ることもで